研究テーマ

何を専門とする研究者か

「教科教育でどのような人間形成が可能か」をテーマに研究しています。
教科としての専門は理科です。
もう少し具体的に書くと,理科の授業において

「育成できる資質・能力とは何か」(目標)
「 資質・能力をどのような内容(方法)で育成するか」(内容・方法)
「資質・能力をどのように評価するか」(評価)

みたいなことに主たる関心があります。
ただ,最近は理科教育に限らず,他教科の教育,学校外での教育など,広い視点で研究しようとしています。

現在の興味・関心

1.教科教育学から見た「理科の本質」の解明

「理科は人間性の育成にどのように寄与するか」という教科教育学的な視点から,教科「理科」について考えています。この問いにおけるキーワードは「理科」と「人間性」であり,これらの概念について分析しています。現在,理科と他教科の授業を比較したり,理科教育における目的・目標論の変遷を分析したりして,このテーマに取り組んでいます。完全に解明できることはないと思いますが,長い時間をかけて考えていきたいと思っております。

2.授業実践の効果を検証する新しい研究デザインの開発

「○○を育成する学習指導法の効果を検証する」といったような授業実践の効果を検証する際に,どのような研究デザインが適切かどうかについて考えています。これまでの研究の傾向として,心理学における実験計画法に依拠した(または,しようとする)研究が多いのですが,そもそもの前提(ランダム化,統制群の設定など)を満たしていない(または,満たすことが制度上できない)ことも多いです。そのため,授業実践の効果検証を実験計画法に当てはめようとすることには,やや無理があるのではないかと感じています。こういった課題を解決する適切な研究デザインがないか,現在検討中です。

3.教育のオープンサイエンス化

これまで述べてきた内容とは少し離れてしまうのですが,「教育のオープンサイエンス化」も目指しています。オープンサイエンスと聞くと仰々しく聞こえるかもしれませんが,もっとゆるく,具体的に言い換えると,「授業実践に関する情報を皆で積極的に共有して,生産的な議論をしていきましょう」みたいな雰囲気づくりを目指しています。

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